クーラウイシッシモ・第3ステージ『ウィリアム・シェイクスピア』Photos 1


総監督:ゴルム・ブスク
音楽監督:石原 利矩
シナリオ翻訳:福井 信子
歌詞:大河原 晶子
演出&シナリオ編集:杉本 凌士
指揮:内藤 彰
ソプラノ・ソロ:岸 七美子
合唱:東京合唱協会
オーケストラ:東京ニューシティ管弦楽団
石鍋 多加史 : シェイクスピア
由里 まな実 : ティタニア、バービッジ、アンナ
坪内 守: シェイクスピア(マイム)
仲田 育史 : グリーン、シンシア
大迫 茂生 : ジョン・シェイクスピア、徒弟A 
加藤 裕人 : トーマス卿、プラトリング 
大塩 ゴウ : オベロン、ソーバリ、アラン
森石 晃司 : ギルバート、徒弟B
杉本 凌士 : ハザウェイ
音響:真澤 則子


登場人物
ジョン・シェイクスピア:毛織物商人。
ウィリアム:その息子
ギルバート:ウイリアムの弟
リチャード・ハザウェイ:農夫。
アンナ:その娘。
バービッジ:ロンドンから来た役者。
グリーン:ロンドンから来た役者。
プラトリング:織物職人の親方。(おしゃべり)
シンシア:織物職人の親方。(誠実)
ソーバリ:織物職人の親方。(まじめ)
トーマス・ルーシー・チャースロト:領主、貴族。
アラン(領主の家来)ほか数名の狩人。 
織物職人の徒弟たち。
オベロン:妖精の王
ティタニア:その妻
妖精アルフたち


『ウィリアム・シェイクスピア』序曲
東京ニューシティ管弦楽団

第1幕/第1曲「Chorus with dance」
東京合唱協会

さあ輪のダンスへ、アルフたち、さあ出ておいで!
騒ぎも吠え声も遠ざかれ!
森のねぐらの奥深く身を隠せ
狼の姿の怒れる戦士たちよ!
ふくろう、わたりがらす、からすは、みな灰色
静かに切り株や茂みにとまっている!
斑のやまかがしもシューシュー音をたててはならぬ
今夜はアルフたちがここで踊るのだから!
輪になって

さあオベロン! ティタニア!
静かに! 静かに!
こだまが返ってきたぞ!

わが愛しの妻よ! 時間を忘れてはいなかったか!

あなたはその子から重いこの世の鎖を取り去り
天かける羽とアルフの心を授けようとなさいました。

あなたご自身もお聞きになることでしょう、オベロン。
夜毎、彼はこの森をさまよいますので。
じきにやって来ます。ほら早速お出ましですよ。

「哀れなリアが所有する物がどれほどわずかであれ、
悪意の娘たちはそれでも多すぎると思った。
彼は二人の娘のあいだでたらい回しにされた。
とうとう、そばに召使をたった一人置くことさえ
許されなくなった…」
ひどい話だ!
…コーデリアは誠実な娘だ!
そうとも、それは容易に想像できた! 

…それにしても何と壮大な悲劇だろう!
銀髪の支配者は嘲りの言葉とともに追い出される
獰猛な娘たちの閉ざされたドアから!
何ともはや大変な情景だ!
怒涛のような戦慄に誰もが打ちのめされ、あふれる涙をとめられない、
リア王が苦悩し舞台に現れるとは
彼に罪がないわけではない。それはいいことだ。
しかし誰がいったい耐えられようか。
このように苦しむ様子を見ることに。


グリーン
歓喜がどんなものか私が知らないとでも?
バービッジ
まぁまぁ…芸術家がいつもいつも
バラの花の上を歩くわけではない。
ウィリアム
でも美しいバラを見つけたら
芸術家はその場で大胆に摘むものだ!

…「ぼくは詩人になる!」彼はそう予言した!
ああ、そうとも!
何度も自問自答した。
ぼくは職人になるよう生れたのかと。
すると聖なる声が、あの予言の言葉をぼくにささやいた。
あの言葉を信じたい!


アンナ
信仰のうすい花婿さん!
ウィリアム
びっくりさせるじゃないか、いとしいアンナ!
アンナ
罰を受けるのも当然よ。
私のことを忘れ、
あなたは女神さまと杜を歩いているんですもの!
…もしや女神さまって何人もいるのかしら?
ウィリアム
麗しい歌の女神が九人いる!

ウィリアム
ぼくたちの愛は大変に強い
そこが、彼らの炎のような愛に似ているとしよう。
アンナ
これだけはわかるの。あなたが有名になり、
ブリテン島最大の者へとのぼりつめたとしても、
私の愛のほうがもっと大きいのだということ!

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(撮影:浦野俊之)