3. カール・ボーム カンティレーナ
Carl Bohm (1844-1920) ドイツのピアニスト、作曲家。ベルリンで生まれ、ベルリンで没。ボームは多作な作曲家で出版社にとっては売れ行きの良い作曲家であり、彼の多くの作品を出版したジムロック社はブラームスの売り上げに匹敵するとまで言われたほどであった。その作風はブラームスの重厚な音楽とは対照に明るい軽い音楽が彼の本領であるとされる。ヴァイオリンとピアノのための作品が多数ある。このカンティレーナは1901 年ジムロック社から出版されたヴァイオリンとピアノのための12 曲のノヴェレッテ曲集(作品番号なし)の第5 曲に収められている。ノヴェレッテとは性格的小品のことである。ボームの生前の人気はその後衰えたが、このカンティレーナのような作品は長く演奏され続けるだろう。 |