14.ムソルグスキー テュイルリーの庭
Modest Petrovich Mussorgsky, (1839-1881)は、ロシアの作曲家で、「ロシア五人組」の一人。「五人組」の中では、そのプロパガンダと民謡の伝統に忠実な姿勢をとり、ロシアの史実や現実生活を題材とした歌劇や諷刺歌曲を書いた。国民楽派の作曲家に分類され、歌劇『ボリス・ゴドゥノフ』や管弦楽曲『禿山の一夜』、ピアノ組曲『展覧会の絵』などが代表作とされる。
「展覧会の絵」は友人ハルトマン(画家兼建築家)の遺作展に感銘を受けて1874年に作曲されたピアノの組曲である。中でも「古城」はフルートにも編曲されていて有名である。表題の「テュイルリー」とはパリ1区のルーブル美術館とコンコルド広場の間にある公共庭園で、人々の出会い、散歩、音楽など市民の憩いの場所として親しまれている。この曲は組曲中短いものであるが、短い中にも人々の息づかいが伝わってくる。
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