第29回IFKS定期演奏会が終了しました。

第29回IFKS定期演奏会が終わりました。
早くからつめかけた熱心なお客様で会場は一杯に埋まりました。
74席のサロンコンサート・・・修理をしたばかりのシュタインウエイのグランドピアノはやや堅い響きで、前方のお客様はその音量に耳が痛くなったのではないかと心配をいたしました。ピアノを大切にするオーナーの使用制約は厳しく、ホール内では水も飲んではいけないし、飴を嘗めることも禁止でした。
錬金術にかかった作品は初演を含め珍しい曲ばかりでしたが、曲の構成が似ているものが多く、果たしてこのプログラム作りは良かったのか、悪かったのか・・・しかし、IFKS定期演奏会ならでは行えないものでした。
今回の出場予定の立花千春さんが急逝されたため、追悼の意を込めて3曲目の前にバッハのカンタータから酒井秀明さん、
伊吹このみさんの演奏がしめやかに行われました。


第29回IFKS定期演奏会
「必聴!クーラウの錬金術」

日時:
2016年7月17日(日)14:00〜

会場:サロン・テッセラ(三軒茶屋)

出演:
梅原 圭(ピアノ)
齋藤 亜都沙(ピアノ)
酒井 秀明(フルート)
伊吹 このみ(ピアノ伴奏)

プログラム:

1. La Clochette, Rondo über Paganini Op. 121
パガニーニの「鐘」によるロンド、作品121 ( 齋藤亜都沙)
2. Fantasie über Schwedische Lieder Op. 93
スウエーデンの歌による幻想曲、作品93 ( 梅原圭)
3. Rondo über Onslow’s “Colporteur” Op. 98a
オンスロー・オペラ『行商人』の主題による序奏とロンド、作品98a ( 酒井秀明&伊吹このみ)
4. Rondo Brillant sur un Thème favori de l’opera “Colporteur” Op. 96
オンスロー・オペラ『行商人』の主題による華麗なるロンド、v ( 齋藤亜都沙)
5. Variations über Onslow’s “Colporteur” Op. 94
オンスロー・オペラ『行商人』の主題による変奏曲、作品94 ( 酒井秀明&伊吹このみ)
6. Divertissement über Themen von Mozart Op. 126
モーツアルトの主題によるディヴェルティメント、作品126 ( 齋藤亜都沙)
7. Variations über Onslow’s “Colporteur” Op. 99
オンスロー・オペラ『行商人』の主題による変奏曲、作品99 ( 酒井秀明&伊吹このみ)
8. 10 Variationen über ein Theme von Bianchi Op. 54
ビアンキの主題による変奏曲、作品54 ( 梅原圭)



当日のプログラム冊子 の表紙です。 おや?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。いつものクーラウではない・・・!!!
これはIFKSのシンボル、クーラウです。デンマークの彫刻家、テオパルト・シュタイン作(1860年頃)のクーラウの胸像です。
青山のIFKS事務所に設置されています。今までのイメージを覆すようなクーラウ像です。

 

当日のプログラム冊子の解説文です。

 本日は、第29 回IFKS 定期演奏会にお越し下さいまして有り難うございました。
今日の演奏を予定していた立花千春さんから3 月に体調不良のため今回の出演のキャンセルの申し出がありまし
た。この不測の事態に酒井秀明さん、伊吹このみさんに急遽出演をお願いし、今日の演奏会が迎えられることに
なりました。その後4 月11 日に立花さんは急逝されました。きっと、今日のコンサートを天国から見守って下さっ
ていることと思います。ご冥福をお祈り致します。
 さて、コンサートの副題「クーラウの錬金術」とあるのは、クーラウが他の作曲家のメロディー(民謡も含む)
を用いて、まるで錬金術師のように煮たり、焼いたり、いぶしたりして独自の作品として精錬する技術がおわか
り頂けるプログラムとなっているからです。錬金術というと得てしてまがいものとか、おどろおどろしたイメー
ジがありますが、この場合は善意に解釈して頂きたいと思います。
 今年の9 月にクーラウ「ロンドとピアノ小品集」全3 巻が出版されます。これは既刊、「ピアノソナタ曲集」、
「ピアノ変奏曲集」に続くもので、これによってソナチネ以外のピアノ2 手用の曲を全て網羅することになります。
本日のプログラム冊子でご紹介する3 曲(この内2 曲が本日演奏されます)は近刊に組み込まれています。
 フルートとピアノの3 曲はいずれもオンスローのオペラ『行商人』のメロディが用いられている作品です。さ
らにもう1 曲、第4 番目のピアノ・ソロ曲 Op. 96 もオペラ『行商人』を題材としています。

1. パガニーニの「鐘」によるロンド、作品121
 この曲はクーラウの晩年の作品です。「鐘」は死の間際に完成した弦楽四重奏、作品122 の一つ前の作品です。
クーラウの晩年は両親の死、火災、入院などで暗い日々が続きました。退院後、ニューハウンの家に帰り、再起
の勇気を奮い起こした時に作曲されたものです。彼は1832 年2 月7 日にパリのファランク社にこの作品を送り
ました。その手紙には以前ファランク社に依頼されたピアノ・ヴァイオリン・チェロのピアノ三重奏曲の作曲の
抱負や、目下弦楽四重奏に取り組んでいることが書かれています。しかし、そのひと月あまり後の3 月12 日にクー
ラウは没しました。新境地(弦楽四重奏曲は正に新境地です。6 曲の予定が1 曲のみ)を踏み出した矢先のこと
で残念なことですが、音楽史的にも大いなる損失です。
 さて、このパガニーニの「鐘」のテーマは、ヴァイオリン協奏曲第2 番の第3 楽章に現れます。その作曲年は
1811 〜12 年,1819 年、1826 年と3 つの説がありますが、いずれにせよクーラウがこの主題を取り上げた時に
はヨーロッパ中で有名になっていたことと思われます。リストは1831 〜1832 年、この主題を用いて高度な技術
が要求される有名なピアノ曲「ラ・カンパネッラ」を作曲しています。クーラウのロンドと殆ど同じ時期に書か
れたことは興味を惹きます。
 クーラウのこの曲はロンド・ソナタ形式で書かれており、冒頭にイントロダクションが付いています。
ABAB(A’Coda)。Aが「鐘」の主題でBの第2 主題はクーラウ自身のものです。リストの「ラ・カンパネッラ」
ほど技巧的ではありませんが(いや、演奏者は難しい曲だと言っています)、クーラウ風の味わいがあります。リ
ストの陰に隠れたもう一つの「ラ・カンパネッラ」、近刊の「ロンド曲集・第3 巻」に収録されています。今日が
本邦初演であろう4 4 4と思われます。

2. スウェーデンの歌による幻想曲、作品93     
 クーラウは1828 年5 月に約1 ヶ月間のスウェーデン旅行をしました。その後この曲が作曲され、イエーテボ
リのベティ・マグヌソン嬢に献呈されました。この曲はイントロダクションを持ち、4 つのスウェーデン民謡が
順次現れ、それぞれが変奏または装飾される自由な形式です。民謡の題名は1.「誇り高きヒラ」、2.「小さな水夫
長」、3「思いがけない結婚式のお客」、4「騎士オーレ」です。クーラウ作品にはデンマークの民謡よりもスウェーデンの民謡の方が多いのはどういうわけでしょうか?(「クーラウ・ピアノ変奏曲集」第3 巻に収録)

3. オペラ『行商人』の主題による序奏とロンド、作品98a
 オンスローAndré George(s) Louis Onslow (1784 〜1853) はフランスの作曲家で、4 曲のオペラを残してい
ますが、その中でも『行商人』が1 番有名です。このオペラ『行商人』は1826 年に作曲され、パリのオペラ・
コミック劇場で1827 年11 月22 日に初演され、デンマークでは1828 年10 月28 日〜12 月13 日の間に6 回
の王立劇場での上演記録があります。フランス語からデンマーク語に翻訳されSkovhuggerens Søn 「木樵の息子」
という題名で上演されました。この翻訳家は『妖精の丘』の作者でおなじみのJohan Ludvig Heiberg ヨハン・ルー
ズビー・ハイベアです。
 クーラウがオンスローのオペラ『行商人』を題材にして作曲した作品は全部で5 曲あります。
今日はこの内から4 曲が演奏されます。作品名、出版社、出版年を列記します。
Op. 94 Introduction & Variations (Flute & Piano)---Peters,1829
Op. 96 Introduction & Rondo (Piano Solo) ---Lose,1828
Op. 98a Introduction & Rondo (Flute & Piano) ---Peters,1829
Op. 98b Introduction & Rondo (Piano Solo) ---Peters,1834 
Op. 99 Introduction & Variations (Flute & Piano) ---Peters,1829
 98 にa とb があることにお気づきでしょうか? a はフルートとピアノ、b はピアノ・ソロで、曲の構成、調性
は全く同じものです。a とb はダン・フォウの命名です。どちらが先に書かれたかは不明です。これは永年私の
疑問となっていたことですが、近刊のロンド曲集を編集していて気がついたことがあります。クーラウには2 手
用のピアノのロンド曲は全部で50 曲あります。これらのタイトルページには全て「ピアノフォルテのため」と書
かれていますが、唯一曲Op.98b だけに「ピアノフォルテ・ソロのため」と書かれているのです。もしも、最初
にピアノのヴァージョンで作曲していたらわざわざ「ソロ」を書き加えることはなかったはずです。これで永年
の疑問が氷解しました(勝手に氷解したわけではありません。ブスク氏も同意見です)。両者を比較検討するのも
一興です。ピアノヴァージョンは近刊の「ロンド曲集・第3 巻」に収録されています。
 この曲はイントロダクションに続きロンド・ソナタ形式で書かれています。フルーティストには大変有名でよ
くプログラムに登場する曲となっています。メロディは第2 幕の合唱「雪と輝きに大地は包まれ」から採られて
います。
 そうそう、申し遅れましたが立花千春さんの演奏予定曲にこの曲が入っていました。そんなこともあり酒井さ
んがこの曲を取り上げて下さいました。この曲があったため、酒井さんはオンスロー関係のフルート曲を本日全
部演奏することになったのです。

4. オンスロー・オペラ『行商人』の主題によるピアノのための華麗なるロンド、作品96
 恐らくこの曲は今日が本邦初演だと思われます。この本邦初演かどうかを調べるのは大変難しいのです。今ま
で日本で演奏されたことがあるかどうかは全てのニュースを見ているわけではないので断定できないのが現状で
す。先日も日本フィルハーモニー交響楽団の担当者から、「来る8 月7 日、ミューザ川崎で仲道郁代さんがクーラ
ウのピアノ協奏曲を演奏するのですが、日本初演でしょうか?」とIFKS 事務所に問い合わせがありました。その時、
明確に答えられなかったのは残念です。恐らくピアノ協奏曲も本邦初演であろうと思われますが・・・
この曲はイントロダクション付きのロンド・ソナタ形式で書かれています。第1 主題と第2 主題は両方ともオペ
ラ『行商人』から採られおり、第1 主題は二重唱と合唱「さあ、村の祭りだ」、第2 主題は四重唱「愛しいフェドー
ル(アレクシス)」のメロディです。第2 主題はこのオペラの序曲にも現れます。(近刊「ロンド曲集」第2 巻に収録)

5. オンスロー・オペラ『行商人』の主題による変奏曲、作品94
 このメロディはタイトル・ロールの行商人(バス)の歌うアリア「優しい娘さんたちのために」です。そも
そもこのオペラの台本作者プラナール(Eugène Planard 1783 〜1853)はLe Colporteur ou L’Enfant du bûcheron「行商人、または木樵の息子」としていました。しかし、フランスでは「Le Colporteur」、ドイツでは「Der
Hausierer」で広まりました。オペラの内容からすると「木樵の息子」の方が相応しいのです。何故なら木樵の息
子(実は前領主の王子)フェドールが主役だからです。可哀想に行商人には名前さえ付いていません。彼は町々
に雑貨を売って歩くことを商売にしていますが実は現在の領主(暴君)のスパイなのです。おまけに途中で殺さ
れてしまう損な役柄です。彼が村人たちの集まりに来て歌うアリアが作品94 の変奏曲の主題です。イントロダク
ションが無く、ピアノに導かれ主題が現れ、8 つの変奏曲で終わります。

6. モーツアルトの主題によるディヴェルティメント、作品126
 この曲はプログラムの2 番目のディヴェルティメントと同様の構造で、イントロダクションに続きモーツァ
ルトの主題が5 つ用いられ、それぞれが変奏あるいは装飾されて順に演奏されるものです。初版の題名は
「Divertissement pour le Pianoforte sur des themes favoris de Mozart」となっています。しかし、実はこの5
つの主題の中の1 つだけモーツァルトのものではないのです。
1)『 ドン・ジョヴァンニ』エルヴィラ、レポレロ、ドン・ジョヴァンニの三重唱「お黙り」
2)『 アリーヌ、ゴルコンダの女王』アリーヌのアリア「プロヴァンスの子供たち」
3)『 ドン・ジョヴァンニ』ツェルリーナのアリア「ぶってよ、ぶって」
4)『 フィガロの結婚』フィガロのアリア「もう、飛ぶまいぞ」
5)『 ドン・ジョヴァンニ』 ドン・ジョヴァンニのカンツォネッタ「窓辺に出でよ」
 さあ、どれでしょう?すぐおわかりですね。そうです2 番目のメロディです。これはアンリ= モルタン・ベル
トンHenri-Mortan Berton (1767-1842) のオペラなのです。何故、このメロディがこの中に紛れ込んだのかは、
恐らく「クーラウの勘違いではないか」というのはブスク氏の推論です。このオペラはクーラウの青年時代にハ
ンブルクで演奏さています。前述の「鐘」作品121 のメロディもクーラウは耳コピーで作曲したふしがあるのです。そんなことから遠い昔の記憶からモーツァルトの作品と間違えてしまったのでしょう。それはさておき音楽をお
楽しみ下さい。(「クーラウ・ピアノ変奏曲集」第3 巻に収録)

7. オンスロー・オペラ『行商人』の主題による変奏曲、作品99
 イントロダクションに続き主題と8 つの変奏とコーダで作られています。この主題は女門番ヴァレンティー
ネ(ソプラノ)のアリア「若かりし時をいつも夢見る」で、とても美しいメロディです。オペラ『行商人』は
美しいメロディがふんだんに含まれているにもかかわらず、現在では歴史の闇に埋もれた作品となっています。
YouTube で探しても全くヒットしません。しかし、このオペラはクーラウの作品で現代に生き残ったと言えます。
 ここまで「行商人、行商人・・・」と何回も読まされて、一体『行商人』てどんなオペラなの?と思われた方
が多いことだと思います。これを楽曲解説に書くととても長くなってしまいます。しかし、この物語は殆ど知ら
れていないので、ここに簡単にご紹介します。読み切れない方は、あとでごゆっくりお読み下さい。
F.A.E. プラナール作、3 幕のジングシュピール
音楽:オンスロー
場所と時代:帝政時代以前のロシア(1721 年 [ ピョートル1 世即位] 以前)
登場人物:
監獄長(もと木樵)
フェドール(アレクシス)とコーリ = その息子たち
ボリス(イゴール)= 監獄の司令官
イヴァン(オスカー)= 若い士官(将校)、ボリスの後任
行商人
ミーナ = 村娘、娘船頭
ヴァレンティーネ = 領主の造園の女門番
2 人の庭師
3 人の貴族
合唱:兵士、農夫、庭師、娘庭師、共謀した貴族及び士官たち
配役名はデンマーク語ヴァージョン(Heiberg 翻訳)による。フランス語及びドイツ語ヴァージョンでは(  )
内の人名が用いられている。
あらすじ:
 監獄長に二人の息子がいる。彼の前歴は木樵である。木樵時代のある日、彼の小屋で腕に傷跡が付けられた幼
子を発見する。彼はその子供をフェドールと名付け、息子のコーリと一緒に育てた。成人したフェドールには恋
人ミーナがいる。彼女は美しい村の娘で客を舟に乗せ渡河する仕事をしている。フェドールは監獄での生活をき
らい、父の昔の生業を引き継ぎ木樵になって生活をしたいと考えている。
 監獄を警備するイゴールの後任としてイヴァンが任務に就く。イゴールとイヴァンは戦友同士で親しい間柄で
ある。イゴールはその昔、現領主の行った前領主家族の暗殺を知っていて、幼君を助けた経緯や幼君を木樵の小
屋に隠し腕に印を付けたことをイヴァンに話す。彼らは現領主を倒しこの王子の復権を誓う。この会話は現領主
のスパイである行商人に立ち聞きされる。イゴールは任地を離れ渡河するときにミーナの舟に乗り、ミーナがフェ
ドールを愛していることを知り、彼女の行く末を心配する(フェドールが王子として復権したら村娘とは結婚が
出来ないだろうから)。
 ある日、こまごまとした日用品を売って歩く行商人は村人たちに現領主を称えるため振る舞い酒を配る。フェ
ドールには毒入りの盃を渡すがフェドールが乾杯を拒否したため、監獄の塔に閉じ込められる。イヴァンは監獄
の塔に忍びフェドールに会い、彼が以前の領主の王子であることを明かし、衣服を交換しフェドールを監獄から
逃亡させミーナの舟で逃がす。行商人が監獄の塔にフェドールを暗殺するためにやってくるが、逆にイヴァンに
よって殺される。
 一方領主の城ではその造園で祝宴が執り行われようとしている。庭師たちが女門番のヴァレンティーネと一緒
に祝宴の準備をしている。ヴァレンティーネがひとりになるとイゴールとミーナが現れ、彼らはフェドールを王
子にすることを共謀している貴族と落ち合い、彼らと共に「木樵の息子」に忠誠を尽くすことを誓い合う。現領
主を倒すもくろみは成就し、フェドールは王子となりミーナは花嫁として祝福される。

8. ビアンキの主題による変奏曲、作品54
 ビアンキという名前の作曲家は1800 年頃に大勢います。1798 〜1803 年の間にAMZ で賞賛されている6 曲
のカンツォネッタはGiacomo Bianchi ジャコモ・ビンアンキ( 生年、没年不詳) です。このメロディの作曲家は
この人だと推量されています。このメロディはクーラウが好んだようでフルート作品にも使っています(Fantasie
Op.38-2)。またピアノソナチネでもこのメロディを模倣しています(Op.88-4-II)。私はこのメロディーを初めて
聴いたときシューベルトの「菩提樹」を思い出しました。
 クーラウのこの作品はライプツィッヒのホフマイスター社から1823 年に出版されました。作曲年は明確に特
定できないのですが1823 年頃とされています。
 この曲は長いイントロダクションに続き主題と12 の変奏とコーダで構成されています。それぞれの変奏に変化
があり、次はどんな変奏が来るのかなと期待を持たせます。。特に第4 変奏は幻想的な趣があり、えっこれがクー
ラウ?と思わせます。約20 分近い長大な変奏曲です。(「クーラウ・ピアノ変奏曲集」第2 巻に収録)
解説:石原 利矩

 なお、その後の調査の結果、梅原圭さんの演奏した2.スウエーデンの歌による幻想曲、作品93は本邦初演だと思われます。

Updated 2016.7.23